幽霊の正体見たり枯れ尾花

リュウマチで両手首、指、膝の関節が腫れてちょっと動かすだけで激痛が走る人が患者さんでいます。
リュウマチ外来で診てもらったら、先生に
「もう治ることないからさ、言う通りに薬飲んでね。じゃないと、そのまま酷くなるからね。大丈夫、大丈夫、薬は抗ガン剤を薄めたものだからさ」
と、とんでもないことを言われ、ただでさえ気落ちしてるのに、希望まで奪われて、とても信じられないから、気功でなんとかしたいと言うことでした。
ここまで酷くなってしまうと、さすがに回復まで時間が掛かりましたが、腫れもだいぶ引いて、なんとか歩けるようになりました。
ただ、痛みがあります。
そこからが、なかなか良くなりません。
関節は動かさないと良くはならないよと言うと、痛みが無くなったら歩くし、動かすと言うのです。
それでは良くなんてなりません。
我々ができるのは、良くなるお手伝いであって、本当に治すのは患者さん自身です。
そこで、関節の簡単な体操とちょっとでもいいので歩く練習もしましょう。と言いました。
しばらくして、痛みが増したと言うのです。
そして、左右に曲がろうとすると膝の力が抜けてグキッとなって、歩けなくなると訴えています。
歩き方をみると、足の小指側に体重を掛けて歩いているのです。
皆さんもやってみるとわかります。
その状態で右足を右斜め前に出して右に曲がろうとしてみてください。体重が乗ると膝が痛かったり力が入らなかったりすると思います。
膝が痛くて動かさないとでいたために、普通の歩き方がわからなくなってしまっていたんです。
歩くといつグキッとなって、歩けなくなるか不安で怖いと言っていました。
そこで、膝を曲げて、ゆっくり前に出したら踵で着地して、親指と人差し指の間くらいに体重が乗るように指導しました。
恐怖から歩き方に変な癖がついてしまったんです。
この恐怖を取り除くには時間がかかります。
しかし、歩き方が変わると、膝の腫れが少し引き、歩く時の痛みが無くなったと言います。
よかった!
そして、また話を聞くと、
今1番怖いのは風呂場で床が水が流れるように作られてるんだから、排水口に向かって傾斜してるから、すり鉢の中を歩いてるような感じで、いつグキッとなるか怖くて怖くて
と、言うのです。
そんなに傾斜なんて付いていません。
普通のお風呂です。
床が斜めになっていると考えているので、体を必要以上に傾けてバランスを取ろうとしてしまうので、かえってバランスを崩しているのです。
お風呂場もほぼ平らですよ。まっすぐだと思って歩いてくださいと言うと、怖いのになぁとちょっと不満そうでしたけど、要は恐怖心の克服が課題なんですよね。
あまりの痛さから恐怖が生まれ、色々なものが怖く見える。
ですが、よくよく考えたらそんな怖くはないんです。
幽霊の正体見たり枯れ尾花です。
なので、ゆっくりとでもいいので、大丈夫を重ねて恐怖を拭うことが回復につながります。
リュウマチは恐怖で始まり、自分と向き合い、自分を許し、恐怖を克服することで回復するのではないかなと私は思っています。

今後の回復が楽しみです。


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